このページでは、2021年3月からワイモバイルでも契約できるようになったeSIMについて、そもそもeSIMとは何なのか、どのスマホで使えるのか、契約方法はどのようにするのかなど、eSIMの疑問を解決していきます。
特に断りがない場合は税込み表示になっています。
目次
eSIMとは
そもそもeSIMとは何なのでしょうか?
eSIMとは本体一体型のSIMの形式のことです。デジタルのSIMカードで物理SIMが不要です。そのためSIMカードを抜き差しする必要が無く、契約と開通手続きだけで使うことができます。
eSIMはどのスマートフォンでも対応しているのではなく、対応端末が必要です。対応端末にはあらかじめスマートフォン内にデジタル形式のSIMカードが内蔵されており、設定することで普段の物理的SIMに書かれている情報が中に書き込まれ、SIMとして機能するようになります。
メリット・デメリット
eSIMは契約日に開通させることもできる手軽で便利なSIMですが、メリットと同時にデメリットも存在します。双方をざっくりつかみましょう。
eSIMのメリットはSIMカードの抜き差しが要らないこと、そして開通までのスピードです。eSIMは契約と設定だけでとても手軽にSIM回線を契約することができます。また物理的なSIMを配送する必要が無いので、本人確認などがスムーズに済めば最短数時間(即日)で開通させることができます。
デメリットは最初に契約した端末から別の端末に機種を変更するとき、面倒な手続きが発生する点です。eSIMはスマートフォン本体の内蔵SIMにSIM内情報が書き込まれるため、別の端末に移すときそのデータを書き込み直す必要が出てきます。
そのため頻繁に物理的SIMを抜き差しして色々な端末で使い回している方にとって、SIMの抜き差しより面倒になってしまうのですね。またデータの書き込みなおしに手数料を取るSIM会社もあり、金銭的な面からも手軽に行えるものではありません。
また契約から開通までに自力でPCやスマホを操作しなければならないため、デジタル機器が苦手な方にとっては難しく感じられる点もデメリットです。
ワイモバイルのeSIM
ワイモバイルでは、スマートフォン用プランである「シンプル」プランでeSIMを契約することができます。
また、月額料金はシンプルプランの物理SIMの場合と全く同じです。
ただeSIMでは一部使えないサービスがあります。具体的にはiPhoneで「みまもりマップ」と「災害用伝言板」が使えなくなります。
使い方(概要)
eSIMの使い方(契約の仕方)はざっくりと以下のような流れとなります。
②公式サイトでeSIMを申し込む
③審査後申し込みメールが届く
④SIMロックを解除する
⑤eSIM設定に必要なものを揃える
⑥eSIMプロファイルの設定をする
⑦APN設定をする
※1の必要なものはeSIM対応のスマートフォン、本人確認書類と支払い用のクレジットカード、電話番号そのままで他社から乗り換える場合はMNP予約番号が必要になります。またeSIM対応端末が必要です。
※2で他社から乗り換える場合はMNP予約番号を入力します。
※4のeSIM設定に必要なものは、PCまたはタブレット(必須ではないがあると便利)、SIMロック解除コード、Wi-Fi環境です。
※この6番がeSIM特有の操作になります。7番のAPN設定は物理SIMカードで行うものと同じです。
詳しい流れは後述します。
eSIMを使える端末
SIMフリーのiPhone・iPad
以下は2021.4のデータです。
端末 | 音声通話 | SMS | データ通信 | テザリング | 5G通信 |
---|---|---|---|---|---|
iPhone 12 mini | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
iPhone 12 Pro Max | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
iPhone 12 Pro | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
iPhone 12 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
iPhone SE(第2世代) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone 11 Pro | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone 11 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone 11 Pro Max | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone XR | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone XS | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone XS Max | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
端末 | 音声通話 | SMS | データ通信 | テザリング | 5G通信 |
---|---|---|---|---|---|
iPad Air (第4世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
iPad (第8世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
11インチiPad Pro(第2世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
12.9インチiPad Pro(第4世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
11インチiPad Pro | – | – | 〇 | 〇 | – |
12.9インチiPad Pro(第3世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
iPad(第7世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
iPad mini(第5世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
iPad mini(第3世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
キャリア版のiPhone・iPad
端末 | 音声通話 | SMS | データ通信 | テザリング | 5G通信 |
---|---|---|---|---|---|
iPhone 12 mini | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
iPhone 12 Pro Max | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
iPhone 12 Pro | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
iPhone 12 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
iPhone SE(第2世代) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone 11 Pro | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone 11 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone 11 Pro Max | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone XR | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone XS | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
iPhone XS Max | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
端末 | 音声通話 | SMS | データ通信 | テザリング | 5G通信 |
---|---|---|---|---|---|
iPad Air (第4世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
iPad (第8世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
11インチiPad Pro(第2世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
12.9インチiPad Pro(第4世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
11インチiPad Pro | – | – | 〇 | 〇 | – |
12.9インチiPad Pro(第3世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
iPad(第7世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
iPad mini(第5世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
iPad mini(第3世代) | – | – | 〇 | 〇 | – |
Android端末
端末 | 音声通話 | SMS | データ通信 | テザリング | 5G通信 |
---|---|---|---|---|---|
Google Pixel 4 SIMフリー版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
Google Pixel 4a SIMフリー版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
Google Pixel 4a (5G) SIMフリー版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Google Pixel 5 SIMフリー版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Google Pixel 4 XL SIMフリー版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
Google Pixel 4a ソフトバンク版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
Google Pixel 4a (5G) ソフトバンク版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Google Pixel 5 ソフトバンク版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
AQUOS sense4 lite SIMフリー版 |
△ | 〇 | △ | 〇 | – |
P40 Pro 5G SIMフリー版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
OPPO A73 SIMフリー版 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | – |
Rakuten BIG SIMフリー版 |
△ | 〇 | △ | 〇 | 〇 |
Rakuten Hand SIMフリー版 |
△ | 〇 | 〇 | × | – |
Rakuten mini SIMフリー版 |
△ | 〇 | 〇 | 〇 | – |
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申し込みから利用までの流れ
②公式サイトでeSIMを申し込む
③審査後申し込みメールが届く
④SIMロックを解除する
⑤eSIM設定に必要なものを揃える
⑥eSIMプロファイルの設定をする
⑦APN設定をする
iPhone/Android共通
①必要なものを揃える
- eSIM対応のスマートフォン
- 本人確認書類
- 支払い用のクレジットカード
- ※MNP予約番号
eSIMを契約する場合以上のものが必要です。
※MNP予約番号は、電話番号そのままで他社から乗り換える場合のみ必要です。
用意したeSIM対応スマートフォンを、ワイモバイル公式サイトの動作確認済み端末に載っているかチェックしましょう。
②公式サイトで申し込む
公式サイトでeSIMの申し込み手続きを行います。
eSIMの場合は契約したいスマホ本体でしか申し込むことができない点に注意しましょう。
番号そのまま乗り換える場合はMNP予約番号も入力します。住所や支払人などを入力します。
その後、本人確認書類をアップロードします。
③審査後申し込みメールが届く
加入審査と本人確認が行われ、申し込み完了メールが届きます。
④SIMロックを解除する
他社(ドコモ・au・ソフトバンク)で購入したスマホの場合は、SIMロックの解除が必要です。ソフトバンクの端末もSIMロックの解除が必要です。
⑤eSIM設定に必要なものを揃える
- PCまたはタブレット(必須ではないが推奨)
- SIMロック解除コード
- Wi-Fi環境
Androidの場合
⑥eSIMプロファイルの設定
※この6番がeSIM特有の操作になります。7番のAPN設定は物理SIMカードで行うものと同じです。
eSIM申し込み、「eSIMご利用手続きのお知らせ」というメールが届くので、メールに記載してあるURLをクリックして手続きを開始します。(パソコンかタブレット推奨)
そしてSMSまたは自動音声通話のどちらかで、プロファイルダウンロード用のワンタイムパスワード(6桁)を受け取ります。
そして受け取ったワンタイムパスワードを入力し、QRコードを表示させます。そのまま画面を開いておきます。
以降はスマホ本体での操作になります。
端末のWi-FiをONにして設定を始めます。eSIMを利用するする本体スマホの「設定」で「ネットワークとインターネット」を開き「モバイルネットワーク」を選び「代わりにSIMをダウンロードしますか?」の項目から次の画面に進みます。
カメラが起動するので、先にパソコンで表示しておいたQRコードを読み取ります。
※PCを持っていない場合は、画面をスクロールし「手入力でeSIMを設定する」に従って設定します。
QRコードが読み取れたら「有効化」をタップします
有効化が完了したら「完了」をタップします。
スマホの「設定」画面からモバイルネットワークを表示し、Y!mobileになっているかチェックし、確認できたら端末を再起動します。
プロファイルの設定はここまで、eSIMの削除をするとワイモバイルのSIMが使えなくなるので絶対に押さないようにしましょう。
⑦APN設定をする
自動で使える使えるようになるスマホもありますが、モバイル通信ができない場合は、以下のAPN設定を行います。
他社の端末の場合は、SIMロック解除コードを求められるので、間違えの無いように入力してSIMロックを解除します。
スマホの「設定」をタップし「無線とネットワーク」をタップし、「モバイルネットワーク」をタップ、「アクセスポイント名(APN)」をタップし、APNの一覧が表示されます。
既にワイモバイルのAPNが設定されている場合は、ワイモバイルをタップして完了させます。
設定されていない場合は、「新しいAPN」をタップして以下の情報を入力し内容を保存します。
Wi-Fiを切って通信ができれば、設定は完了です。
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iPhoneの場合
⑥eSIMプロファイルの設定
※この6番がeSIM特有の操作になります。7番のAPN設定は物理SIMカードで行うものと同じです。
eSIM申し込み、「eSIMご利用手続きのお知らせ」というメールが届くので、メールに記載してあるURLをクリックして手続きを開始します。(パソコンかタブレット推奨)
そしてメールまたは自動音声通話のどちらかで、プロファイルダウンロード用のワンタイムパスワード(6桁)を受け取ります。そして受け取ったワンタイムパスワードを入力し、QRコードを表示させます。そのまま画面を開いておきます。
以降はスマホ本体での操作になります。
eSIMを使いたい端末でWi-FiをONにし「設定」画面をタップ、「モバイル通信」をタップ、「モバイル通信プランを追加」をタップ、カメラが起動するので先ほどパソコンで表示したQRコードを読み取ります。
※PCやタブレットがない環境では、「詳細情報を手動で入力」から設定します。QRコードの表示画面には「SM-DP+アドレス」とアクティベーションコードが表示されるので入力します。
この後、モバイル通信プランに追加されたことを確認します。確認後に再起動してプロファイル設定を終了します。
プロファイルの設定はここまで、eSIMの削除をするとワイモバイルのSIMが使えなくなるので絶対に押さないようにしましょう。
⑦APN設定をする
使っているiPhoneの種類によってはeSIMプロファイルを設定するだけで、そのまま使えるようになります。
もし使えなければ、iOSを最新のものにアップデートする必要があります。アップデート後、Wi-Fiをオフにして通信が行えるかチェックしてください。
使っているiPhoneに他社の構成プロファイルがインストールされている場合は、それを削除する必要があります。
その後ワイモバイルの構成プロファイルをダウンロードします。
ワイモバイルのeSIMと他社のeSIMを利用する場合は、主回線と副回線を選択します。APN構成プロファイルがダウンロードされると、設定画面にプロファイルがダウンロードされましたが表示されますので、インストールを行います。
機種変更や手数料など
ワイモバイルの場合、eSIMの再発行は店頭で3,300円の手数料がかかります。オンラインのマイワイモバイルでは無料で再発行(再表示)できます。
eSIMから物理SIMに変更する場合は、オンラインではできず、店頭で行う必要があります。
別の端末でワイモバイルのeSIMを使いたくなった場合は、マイワイモバイルなどでプロファイルを再表示させ、もう一度設定をやり直す必要があります。