格安SIMで電話を利用する場合、かけ放題や半額通話アプリで使いづらい原因となる重大なデメリットについて解説します。
特に断りがない場合は税込み表示になっています。
目次
携帯電話代は安くなったけれど・・・
格安SIM会社ではほとんどの会社で電話が安くなる機能を用意しています。
以前は格安SIM会社にはかけ放題がなく、まともに通話料金がかかるのでうっかり電話できないという感じでした。現在では以前よりだいぶ安く電話をかけることができるようになりました。
現在は以下のようにほとんどの主要格安SIM会社がかけ放題オプションを用意していることが分かります。
月額料金 | 回数無制限 | 月〇分間まで | 完全かけ放題 | |
---|---|---|---|---|
IIJmio | 3分 660円 10分 913円 |
– | – | |
b-mobile(日本通信SIM) | – | 70分まで基本料金に込み | 基本料金に込み | |
ワイモバイル | 10分 770円 | – | 1,870円 | |
UQモバイル | 10分 770円 | 60分まで 550円 | 1,870円 | |
OCNモバイルone | 10分 935円 トップ3かけ放題 935円 |
– | 1,430円 | |
BIGLOBEモバイル | 3分 660円 10分 913円 |
60分間 660円 90分間 913円 |
– | |
mineo | 10分 935円 | 30分まで 924円 60分まで 1,848円 |
– | |
楽天モバイル | アプリで無料 | |||
ahamo | 5分 基本料金に込み | – | 1,100円 | |
povo | 5分 550円 | – | 1,650円 | |
Linemo | 5分 550円 | – | 1,650円 |
しかしこれらを使うには、無視できないデメリットも存在します。
アプリを使う必要がある
まず第一にほとんどの格安SIM会社では、自社で用意した通話アプリを通してかける必要があります。またはアプリが利用できない古い端末などでは、電話番号の前に6桁のプレフィックスをつければよいです。
しかしこれによって2つの残念なデメリットが発生してしまいました。
①通話品質が落ちる可能性がある
アプリを通して電話をかけたり、またプレフィックスをつけて通話することにより、一部自社回線を通って電話するため、通話品質が落ちるトラブルが発生しています。通話品質とは、途切れて聞こえる、相手とのタイムラグ(遅延)が発生する、IP電話のような品質になってしまう、といったことです。
通話品質の低下は必ずではなく、良い時と悪い時があり、良い時は本当に携帯電話網のようなよい音質になります。しかし悪い時は、IP電話みたいな音質になってしまうのです。
それで仕事上の電話など大事な電話はアプリからかけられず、かけ放題や半額通話などの恩恵を受けることができないといったことが起こるわけですね。
②iPhoneでは着信履歴からかけられない
iPhoneユーザの場合はもう一つ注意点があります。それは通話アプリには着信履歴が表示できず、着信から折り返しの電話がさっとできないトラブルが発生します。
これはiPhoneの仕様で格安SIM会社が悪いわけではありません。
ですが使う側からしてみれば、着信履歴からかけられないのは大きなストレスで、それでアプリではなく標準電話アプリからかけてしまうことになり、半額などの恩恵が受けられないことになってしまいます。
※Android端末の場合は半額通話アプリにも着信履歴が表示され、そこからかけることができます。
ワイモバイルは標準電話アプリでOK
そこでアプリからかけないと半額にならないか、標準電話アプリで普通に電話できるかというのが重要な点となります。
実は自社アプリではなく、標準電話アプリからかけても半額やかけ放題ができる格安SIM会社というのも存在します。ワイモバイルや日本通信(b-mobile)などですね。ワイモバイルやb-mobileでは、スマートフォンの標準電話アプリで普通に電話をしても、それが10分かけ放題や回数時間無制限の通話になり、通話料金が安くなります。
スマートフォンで電話が重要、電話代が高くなるのが心配、安くて普通の携帯電話の音質でないと困るという場合には、標準アプリからかけられる上記のような格安SIM会社を選ぶ必要が出てくると思います。
ワイモバイルは10分かけ放題と回数時間無制限の完全かけ放題の2つを提供しているのですが、標準電話アプリでそのままかけても割引が利き、そもそも通話アプリなどは存在しないため普通に電話をかけられます。
電話が重要なユーザにとって選択の余地になると思います。